音楽家としての生活を中心に設計。家具や内装に、ご実家への思いを盛り込んで。
物件概要
家族構成 | 1人暮らし |
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築年数 | 44年 |
間取り | 3LDK→1LDK |
専有面積 | 約67㎡ |
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工事費総額 | 約1030万円 |
種類 | 自宅リノベーション |
東京都北区 O様
玄関を開けると、左手にある大きな防音室が存在感を放つ。音楽家であるO様が、リノベーションするにあたってまず希望したのが、この防音室だった。
「リノベーションは大きな買い物ですから安心できる会社に頼みたいと、インテリックス空間設計は生徒さんに、防音室の施工業者は音楽仲間に紹介してもらいました。インテリックス空間設計はみなさんとても感じが良く、すぐに素敵なプランを提案してくれたので信頼してお任せできました」
2社の協力で仕上げた広い防音室
もっともこだわった防音室は、インテリックス空間設計と専門業者の共同作業で生まれた。
まず一般的なプランニング同様に、防音室を含めた全体の間取りを決定。内装はO様と建築士でまとめて、建築士が専門業者と打ち合わせを繰り返した。
「とにかく広くしたくて、物件の構造上可能な最大サイズにしました。一番の希望である防音室が決まり、生活空間の間取りは比較的楽に進めることができたように思います」と、振り返るO様。
リノベーション完了後すぐに防音室の工事が始まり、10日ほどで完成。
「時間を気にせず練習できるようになりました」
気持ちが華やぐウォークインクローゼット
防音室の隣にはウォークインクローゼット。手前の棚にはスーツケース。そして奥には演奏会用のゴージャスなドレスがずらり。ドレスの丈に合わせて、少し高めにパイプを設置している。
明るいピンクを基調とした部屋を作りたかったというO様。全体にサーモンピンクのクロスを使い、
「着替えるたびに楽しい気持ちになれるように」と、突き当たりには華やかなクロスをあしらった。
適度に目隠しされた、圧迫感のないベッドルーム
お友達を招くことの多い広いリビングダイニングの脇には寝室があるが、飾り棚としても使えるルーバーのパーテーションウォールが目隠しとなり、ベッドがあるとはわかりにくい。
「寝室に圧迫感が出ないよう、このスタイルにしました。人形など飾りたい物が多いので、高さを自由に変えられる棚があるのも便利です。
寝室はリビングからほとんど見えませんが、光はしっかりと入ります。この仕切りにして大成功でした」と微笑むO様。
「お友達にも誉められます」と、うれしそうだ。
全室こだわり抜いたクロスやタイル
すべての部屋の壁や天井に異なる色、柄を配しているO様のお家。楽しさを与えるクローゼットのピンクをはじめ、どれもその部屋での気分をイメージして配されている。
リビングダイニングには、明るさと落ち着きを感じさせる薄いグリーンの天井にボタニカル柄。寝室には夜を思わせる無地のブルーを。玄関は、白い石畳と青空が美しいヨーロッパをイメージ。
「天井を空に見立て、雲が描かれたクロスにしました。実はこれ、暗くなると天使が現われる蓄光クロスなんですよ」と見上げる。
一番のお気に入りはトイレと洗面台に使った花のタイル。
「タイル選びに悩みながら、あるファッションビルのお手洗いに入ったらそこにこのタイルがありました。かわいい!絶対にこれだ!と思い調べ上げました」と笑う。
懐かしいご実家のニュアンスを取り入れて
ニュアンスのあるオフホワイトのタイルが印象的なキッチン。
「実家で使っているものと似た柄のレリーフタイルを見つけました。気に入っていたので、同じようなイメージにできてうれしいです」
ウォークインクローゼットの入口をアーチ型にしたのも、
「実家にはたくさんアーチがあったので、必ずどこかに取り入れたいと思っていました」
ピアノやカップボードなど、ご実家で大切にされていた家具をそのまま使われているO様。ご両親がかなりこだわって作られたというご実家の思い出を、随所に盛り込んでいる。家全体にどこか優しい雰囲気が漂っているのは、O様のご家族への気持ちがそこかしこに息づいているからかもしれない。