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試行錯誤を重ねた時代の盟友

鈴木:
計良工務店さんをひと言で表現するなら、『上手い、早い、安い』。牛丼チェーン店のキャッチフレーズじゃないですよ?(笑)。任せておけば安心で、技術力も高いので営業担当者からの信頼も厚い。
計良:
インテリックスさんとは、もう20年以上のお付き合い。当時私たちは戸建ての工事を専門にやっていました。まだマンションのリノベーションということが今ほど一般的ではなかった時代です。
鈴木:
当時、うちで仕入れた物件はほとんど計良さんにお願いしていた。事業が急成長して、どんどん仕入れては販売していた時代。信頼できる工務店は、下請け業者というよりもパートナーのような存在でした。
計良:
インテリックスさんから依頼される仕事は『金太郎飴』のようです。築年数やプランの異なる物件でもクオリティが均一。設計者が変わっても図面の見やすさや精度は変わらないから、施工のレベルが同じに保たれる。
鈴木:
現場で職人さんにもアドバイスをいただきながら、試行錯誤を重ねるなかで、ものづくりの礎を築いていけたことが大きい。今日のインテリックスがあるのも、そんな頼れる工務店の存在があったからだと思います。

クレームを出さないという矜持

計良:
リノベーションはどうしても音の出る工事なので、近隣に迷惑がかからないようにするのが難しい。都心に暮らす人のライフスタイルは多様ですから。
鈴木:
ありますね。工事をする前にかならず挨拶に回るのですが、受験のシーズンだと『ちょっとこの期間は避けてくれ』と親御さんに言われたり。
計良:
できるだけ迷惑にならないように近隣の生活にあわせて工事時間を少し早めたり、遅くしたりといったこともやりました。
鈴木:
苦労は絶えないのですが、報われることもあります。以前、計良さんに依頼した工事の様子を見ておられた住民の方からその仕事ぶりを褒めていただき、ご自宅のリノベーションを依頼されるといったケースもありました。工事に入る前の対応から、工事中の職人の所作、後片づけや清掃─そういったことを間近で見た方が評価してくれた。
計良:
私どもが気をつけているのは「始まりと終わり」。つまり、挨拶と清掃ですね。そこをしっかりすることで印象が大きく変わりますし、信頼していただける第一歩だと思います。
鈴木:
やはり現場がきれいな工務店は、仕事も丁寧だなと感じます。
計良:
ベテランの職人ほど、後から何か言われることを嫌がるもの。いうなれば「クレームの出ない仕事をする」ことが、私たち職人のプライドなのかもしれません。

AFTER TALK

リノベの育ての親は、計良さんかもしれません。

計良:
インテリックスさんとは、かれこれ20年以上のお付き合いですね。
鈴木:
そうですね。今日は計良さんとの思い出をたくさん語ろうと思ったのですが……実はあまり憶えていない(笑)。現場で何か問題が起こったときは、記憶に残っているのですが、計良さんとのお仕事では大きな問題というものがそもそも発生していない。だから、お話することがないのです。困ったな。
計良:
憶えているのは、スイッチを図面と異なる位置に付けてしまったとき。担当者に指摘されて直すように言われたのですが、上席の方に『きれいに仕上がっているし、この位置にあるほうが暮らしやすいからそのままでいい』と言われたこと。
マンションの工事は戸建ての工事と違い『うつわ』ができているので、非常にやりやすく思います。もちろん、工事の際に近隣の方への配慮などは必要ですが。
鈴木:
当時はリノベーションしたらすぐに売れてしまう時代。「売れたから、急いで、次」といった感じだった。現在のように細かいルールもまだないですから、どういった収まりにするかは現場で話し合って決める。
現在、インテリックスがお客様に提供しているリノベーションのクオリティ。その礎を築いたのは計良さんです。私たちは、計良さんに育ててもらったようなものかもしれません。あらためて、ものづくりの面白さや醍醐味ってどんなところにあると思いますか?
計良:
20年・1500戸以上、それだけの施工を日々積み重ねていると、面白さなんかはもう、わからなくなってしまいました(笑)。
鈴木:
ははは。ありがとうございました(笑)。