インテリックスリノベーションレポート vol.14

番外編3 番外編3

今回のインテリックスリノベーションレポートは、ケーススタディの第3弾[リノベーション]編。試行錯誤を繰り返したプランニングや、こだわりのインテリアコーディネートなど、リノベーションだからこそ味わえる悩ましくも楽しい時間のはじまりです。

社員プロフィール・物件探し/購入編まとめ

前回のおさらい

2014年年末 <④プランニング>水まわりと、収納の問題。

古いマンションにありがちな水まわりの問題。そして収納スペースをいかに確保するかといった課題。快適なリノベーション空間を生み出すために、幾多の困難が目の前に立ちはだかります。

水まわりのパズル

A邸のプランでは、まずDKと4.5帖の洋室を仕切る壁を撤去。ゆとりあるLDKをつくることにしました。そして次に浮上したのが水まわりの問題。築40年超のマンションには、現代の暮らし方とはそぐわない部分もまだ多く残っており、洗濯機置場が室外、南側のバルコニーにあったのです。室内への移動場所の候補としてプランナーが提案したのはキッチンのすぐ脇。一般的に給排水が取りやすいこの場所。しかし「自分の生活スタイルに合わないかも」とAが難色を示し、この案はボツに。洗面脱衣室の向かい側に設置するというプランもありましたが、ここは排水勾配のために床を大きく上げる必要が生じるとわかって断念。試行錯誤の末、トイレ近くの廊下の収納スペースを広げて大型のリネン庫とし、そこに設置することに決定。生活動線をまとめられるという利点も生じて一件落着です。

完成間取り

とうとう完成したA邸のプランニング!!

散らかし上手の収納術

「散らかし上手の、片付け下手」を自称する社員A。リノベーション後、自分がきちんとモノをしまえるのか疑わしいということで、キッチンにも大型の収納スペースを造作。冷蔵庫と食器棚、可動棚付の大型収納を設けて、リビングからキッチン周りの乱雑になりがちなアイテムを扉で一気に目隠しできるようにしたことがポイントです。また、6帖の洋室の押入は、奥行きを広げてウォークインクローゼットに変更。かさばる冬物のコートやバッグ類なども悠々と入るゆとりの収納空間に生まれ変わりました。

キッチン横

電子レンジや炊飯器、キッチン家電や小物雑貨を収納し、来客時には扉を閉めてシンプル空間に

洗濯機置き場ビフォアアフター

バルコニーにあった洗濯機置場をリネン庫と一体化することで家事動線を確立

ウォークインクローゼットのチェスト

ウォークインクローゼットの中に所持のチェストが格納できるか設計時に確認

2015年春 竣工入居 <⑤インテリア>好きなものに囲まれた空間。

前オーナーが残してくれた古民家風建具を活かしながら好みテイストを加えてアレンジ。「自分らしさ」を表現するインテリアコーディネートで、心地よい空間づくりにも挑戦しました。

素敵な建具を残したい!

「建具の残置をお願いするくらいはじめて内見したときから気に入っていました」と言うほど、Aを惹きつけた前オーナー造作による古民家風建具。それをできるだけ活かすため洋室の開き戸・和室の引き戸はそのまま使用。廊下とLDKを緩く区切るスイングドアは、建具の一部を活用して製作しました。また、トイレの収納棚を建具のテイストに合わせて自らDIYするという熱の入れよう。いよいよ住まいが完成に近づきます。

既存の建具を利用

建具をそのまま活かすほか、LDKのスイングドアは空間のアクセントとして存在感を発揮。トイレ収納はAのDIY。

異国テイストを織り交ぜて

さらに、各居室にはテーマを設けました。かねてから趣味で集めていたインテリアを利用し、LDKの壁には北欧・スウェーデンのアクセントクロスを採用。華やかな空間に。寝室にはバリ家具を置き、落ち着いたトーンのアジアンテイストに。そして和室は日本の伝統色である藍色を随所に用いて安らぎを演出。それぞれの居室を繋ぐ古民家風の建具と、空間のポイントに取り入れた北欧テイストによって、空間に絶妙な統一感をもたせることに成功しました。「建替え検討委員会が発足しているマンションなので、将来の売却したり貸したりするかもということを考えずに思い切り個性的にしました」

北欧風リビング

北欧デザインのアクセントクロスで空間を印象的に

アジア風寝室

しっとりとした寛ぎのムードを生み出すアジアテイストのインテリア

和室

どこかほっとする和室はゲストルームとしても活用

リノベーションを終えて

一期一会の物件との出会い。綿密なプランニングと施工力。前オーナーの建具を活かしてつくりあげたインテリア。さまざまな要素が融合し「世界にひとつの空間」がついに完成!リノベーションの醍醐味がぎゅっと凝縮された家づくりを体験し、あらためて「リノベーションって楽しい!」を実感したAでした。