決算レビュー

2025年5月期 経営成績の概況

連結会計年度(2024年6月1日~2025年5月31日)におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善により総じて緩やかに回復しているものの、米国関税引き上げや物価上昇等、懸念される状況が続いております。

東日本不動産流通機構(東日本レインズ)によりますと、首都圏の中古マンション市場は、成約価格が2025年5月において前年同期を9.9%上回り、また、成約件数は当該期(2024年6月~2025年5月)において前年同期から12.0%上回り活況を呈しております。

リノベーション事業分野におけるリノヴェックスマンション販売は、平均販売価格が2,940万円となり前期から5.0%上昇したものの、前期において滞留物件の売却を先行し仕入を厳選した影響を受け、当期の販売件数は前期比6.8%減の1,052件となり、当該売上高は前期比2.1%減となりました。しかしながら、同事業分野のその他事業として、インテリックス空間設計によるリノベーション内装事業や、再生住宅パートナーによる買取再販共同事業の売上伸長により、リノベーション事業分野全体の売上高は前期比1.0%増となりました。また、ソリューション事業分野において、一棟収益物件の売却、不動産小口化商品「アセットシェアリング」の組成、加えて、再生住宅パートナーによる収益物件共同事業や高稼働率で推移するホテル事業の増収等を要因として、同事業分野の売上高は、前期比22.2%増となりました。それらの結果、当期における連結売上高は、前期比4.9%の増収となりました。

利益面では、リノヴェックスマンション販売において、前期に滞留物件の早期売却を行い鮮度の高いものへと入替えを実施した結果、当期の利益率が大きく改善したことに加え、一棟収益物件の売却をはじめとするソリューション事業分野の利益が大幅に増加したことによりまして、連結での売上総利益は前期比36.7%の増益となりました。そして、営業利益は、販売費及び一般管理費の前期比14.0%増を吸収し、前期の2.5倍の増益となりました。

これらの結果、当連結会計年度における売上高は、前期比4.9%増の447億93百万円となり、営業利益が前期から2.5倍の23億86百万円、経常利益が前期から3.5倍の21億66百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が前期から4倍の16億67百万円となりました。

セグメントの業績は、次のとおりであります。

セグメント別業績

リノベーション事業分野

当事業分野における物件販売の売上高は、リノヴェックスマンションの販売件数の減少により、前期比2.1%減の309億49百万円となりました。同事業分野における賃貸収入の売上高は、同10.2%増の1億27百万円となりました。また、同事業分野におけるその他収入の売上高は、買取再販共同事業等やリノベーション内装事業、FLIEによる不動産売買プラットフォーム事業等により、同32.2%増の40億40百万円となりました。
これらの結果、当事業分野における売上高は同1.0%増の351億17百万円となりました。また、同事業分野の営業利益は、リノヴェックスマンション販売の利益率が改善したことや同事業分野の事業拡大により、同100.1%増の11億1百万円となりました。

ソリューション事業分野

当事業分野における物件販売の売上高は、一棟収益物件の売却、不動産小口化商品「アセットシェアリング」シリーズの組成等があったものの、前期比で1.2%減の51億99百万円となりました。同事業分野における賃貸収入の売上高は、同3.6%増の9億76百万円となりました。また、同事業分野におけるその他収入の売上高は、収益物件共同事業の大幅な増加や堅調なホテル事業の売上寄与により、同103.7%増の35億円となりました。
これらの結果、当事業分野における売上高は同22.2%増の96億76百万円となりました。また、同事業分野の営業利益は一棟収益物件の大幅な利益寄与もあり同80.3%増の22億4百万円となりました。

今後の見通し

当社は、2026年5月期において、持続的な成長に向けた経営基盤の構築と事業の拡充を重点方針として掲げております。具体的には、事業ポートフォリオの拡充、積極的な仕入による規模の拡大、人的資本経営の実践を中心に取り組んでまいります。
また、2025年は、当社が創立30周年を迎えるにあたり、次の10年そしてその先を見据えて、より機動的に経営を実践し、かつより強度の高いガバナンス体制の構築、次世代経営者の育成を推進するために、持株会社体制への移行を行う予定であります。本移行により、持株会社は、経営戦略の策定、グループ事業会社の支援、及び不動産DX分野や省エネリノベーション分野をはじめとする不動産業界の様々なソリューションサービスの提供、より快適な住まいづくりを加速させるM&Aや、新規事業創出を含む戦略投資の拡大に注力してまいります。一方で、事業会社は、事業運営に専念し、環境変化に迅速に対応しながら独立した形で収益の拡大を目指していくグループ経営体制を構築していきたいと考えております。このような企業体制への移行を推進することで、経営資源配分の最適化を図り、当社グループ全体の価値向上と持続的な成長を実現してまいります。

(2026年5月期業績予想について)
リノベーション事業分野において、リノヴェックスマンション販売は、販売件数1,047件(前期比5件減)、平均販売価格3,305万円(同12.4%増)により、売上高は346億円(同11.2%増)を見込んでおります。また、インテリックス空間設計のリノベーション内装事業により24億円、再生住宅パートナーによる買取再販共同事業により13億円等の売上を計画しております。一方、ソリューション事業分野において、一棟収益物件の売却により61億円、リースバック事業により34億円、不動産小口化商品「アセットシェアリング」シリーズの販売により17億円、ホテル事業により13億円、再生住宅パートナーによる収益物件共同事業により35億円等それぞれの売上を見込んでおります。これらによりまして、連結売上高は、前期比25.9%増の564億15百万円を計画しております。

利益面につきましては、リノヴェックスマンション販売の価格上昇を受けた増益に加え、リースバック事業における不動産信託受益権の流動化や再生住宅パートナーによる共同事業の利益寄与等を計画しており、それらにより連結売上総利益は、前期比7.4%増の85億63百万円を計画しております。また、販売費及び一般管理費が、物件販売に伴う仲介手数料の増加、人的資本経営の推進による人件費の増加等により前期比8.6%増を見込むものの、それらのコスト増を吸収し営業利益は前期比4.7%増の24億98百万円を計画しております。経常利益は、積極的な仕入による保有物件の増加や金利上昇を踏まえ営業外費用の増加(前期比10.2%増)の影響を受けて、前期比7.4%減の20億6百万円を計画しております。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期の特別利益として計上した移転補償金(3億18百万円)等が剥落するため、前期比19.3%減の13億46百万円を計画しております。