経営方針

会社の経営の基本方針

当社グループは、リノベーションを中心とした「商品」「サービス」「技術」を通して、次の時代を見据えた新たな『価値』を提供し続けていくことを基本理念とし、コーポレートスローガンとして『つぎの価値を測る。』を定めております。当社グループにとって、「測る」という言葉には二つの意味があります。一つは、より良いリノベーションを行うために、空間を徹底的に「測る」こと。もう一つは、お客様やマーケットの求める『価値』を「測る」ことです。

当社グループは、代表取締役会長山本卓也が不動産仲介に携わる中で中古物件の『価値』に着目して当社を設立、中古マンション流通再生事業(リノヴェックスマンション事業)を主軸に「リノベーションによる付加価値」を提供してまいりました。お客様にとっての「理想の住まい」を実現するため、仕入・設計・施工・販売といった一連の業務の充実を図る一方、業界に先駆けてリノベーション工事の保証制度を導入するなど、世の中が求める『価値』を「測り」、その対応に取り組んできた結果、「リノベーション総合企業」へと進化を遂げてまいりました。

また、最近では、少額資金で不動産投資ができる不動産小口化商品「アセットシェアリング」シリーズの販売や、保有する不動産を売却し手元資金を確保しながらもそのまま住み続けられるリースバックサービス「安住売却〈あんばい〉」といった新たな事業の取り組みも始めました。

時代と共にマーケットが変容すれば、そこにビジネスが生れます。当社グループは、今後も「リノベーションによる付加価値」の提供を主軸に、新たな事業領域の拡大にも取り組んでまいります。

目標とする経営指標

当社グループは、経営の健全性と収益性及び資本効率を重視し、自己資本比率、売上総利益率、ROE(株主資本利益率)等の指標の向上に努めてまいります。当期における各経営指標の実績につきましては、連結自己資本比率が前期の29.0%に対して当期27.5%、連結売上総利益率が前期の16.4%に対して当期14.7%、ROEが前期の8.0%に対して当期4.9%となっております。今後も、これらの指標の向上に向けて、財務体質及び収益力の強化に努めてまいります。

中長期的な会社の経営戦略

当社グループを取り巻く経営環境は、既存マンションのストックの確実な増加とともに、今後、中古マンション流通市場が欧米並みに形成されていくことが予測され、市場規模の拡大は必然であると考えております。当社グループは、中古マンション再生流通事業のリーディング・カンパニーとして、当該事業が社会的な認知を受け、消費者のニーズに応えた高品質なリノヴェックスマンションを提供していくことが、社会的責務であり、また市場の活性化に寄与できるものと考えております。

当社グループの取り組みといたしましては、事業期間を短縮化することで、商品回転率を高め、期間リスクを低した事業展開を図ってまいります。グループが有する短期事業サイクルの強みをさらに強化して、収益と総資産のバランスを考慮した事業運営を行ってまいりたいと考えております。

そして、リノヴェックスマンションの提供で培ってきたリノベーション施工ノウハウを活かして、法人や個人に向けたリノベーション内装事業の拡充を図ってまいります。

また、2015年より新たに取り組み始めました不動産特定共同事業法に基づく不動産小口化商品「アセットシェアリング」シリーズの販売が順調に拡大しており、中長期的に収益の柱となるよう注力してまいります。加えて、2017年より開始したリースバック事業の展開により、新たな物件仕入手法を確立していくとともに、中長期的視点での収益事業化を実現するため規模の拡充に努めてまいります。

このように、グループ事業の多様化を推進することにより、収益の安定性と成長性を高めてまいりたいと考えております。

経営環境及び会社の対処すべき課題

首都圏におけるマンション市場は、2016年以降4年連続で中古の成約件数が新築の供給戸数を上回って推移しております。今後も、新築マンションは、用地の高騰や建築費の高止まり等を主要因として供給が低水準に止まり、一方で、リノベーションした中古マンションは、新築の代替商品として中長期的にも需要の高まりが見込まれます。

今般の新型コロナウイルスの感染拡大により、当社グループ事業においても様々な影響をもたらしております。2020年5月期第4四半期(3月~5月)においては、中国からの内装資材の部品供給がストップし、加えて施工現場が一時休止したことで、内装工事期間が延びることとなりました。また、物件仕入・販売においては、自社営業に加え連携する不動産仲介会社の営業活動も一時見合わせとなる事態がありました。これらの状況は、2021年5月期に入りほぼ正常化してきております。しかしながら、足元の不動産市況においては、首都圏の中古マンションの成約件数が一時的に急激に落ち込むなど顕在化しており、当社においてもリノヴェックスマンションや一棟もの物件等の販売の需要が今後どのように推移するのか不透明な状況となっております。加えて、ホテルや京町家宿泊事業においては、訪日外国人が利用客の7割程度を占めていた施設もあり、海外からの入国規制が継続している状況下においては、コロナ禍以前の稼働状況に回復することは短期では難しいと考えております。

2021年5月期におきましては、先行きの懸念が残る経営環境下ではありますが、中古マンション再生流通事業(リノヴェックスマンション事業)を柱として、着実に事業を推進してまいります。具体的には、当該事業をけん引してきた地方主要都市エリアでの業容拡大とともに、減少傾向にあった首都圏エリアにおいて新店開設を好機に再浮上を図っていきたいと考えております。

また、リースバック事業におきましては、大手不動産仲介会社をはじめとする企業との連携強化により物件取得が進んでおり、安定した賃貸収入に加え、今後、物件売却が随時進展するものと想定しております。また、ホテルや京町家宿泊事業においては、稼働率の向上が喫緊の課題となっております。国内の利用者の割合を高めて、訪日外国人(インバウンド)の依存度を軽減することで当座の収益改善に努めてまいります。

以上の取り組みに加え、社会から高い信頼を寄せていただける企業となるべく、引き続きコーポレート・ガバナンスの充実及びコンプライアンスの徹底に努めてまいります。