決算レビュー

2020年5月期の経営成績の概況

当連結会計年度(2019年6月1日~2020年5月31日)におけるわが国経済は、当初、企業収益が足踏み状態となったものの、堅調な雇用・所得環境に支えられ個人消費は概ね緩やかな回復が持続しておりました。しかしながら、年明け以降、新型コロナウイルス感染症が世界に蔓延し、国内外経済への影響は非常に大きく景気が急激に失速した状況となりました。

東日本不動産流通機構(東日本レインズ)によりますと、首都圏の中古マンション市場における成約件数は、4月(前年同月比52.6%減)、5月(同38.5%減)と大きく減少し、その結果、当事業年度において前期に比べ7.2%減となりました。また、平均成約価格は、前年同月を上回って推移しておりましたが、4月以降、前年同月を下回りました。

当社グループの主たる事業であります中古マンション再生流通事業(リノヴェックスマンション事業)における当期の販売件数は、前期後半からの仕入増を反映し前期比12.6%増の1,336件となりました。エリア別では、地方主要都市が前期を上回る734件(前期比19.9%増)だったことに加え、これまで前期比マイナスで推移していた首都圏においても602件(同4.7%増)とプラスに転じました。一方、平均販売価格は、前期に比べ3.5%下回ることとなりました。それらの結果、リノヴェックスマンション事業の売上高は、前期を8.5%上回る307億67百万円となりました。一方、その他不動産事業においては、不動産小口化商品「アセットシェアリング博多」が完売し、リースバック物件の取得が進んだことによる賃貸収入の増加、リノベーション内装事業による売上の伸びがあったものの、新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり一棟もの商業ビル等の売却や「アセットシェアリング」新シリーズの販売を見送ったことによりまして、当事業の売上高は、前期比17.7%減の70億96百万円となりました。以上によりまして、当期における連結売上高は、前期を2.4%上回る378億63百万円となりました。

利益面におきまして、リノヴェックスマンション事業の利益寄与があったものの、その他不動産事業における利益減少等により、連結の売上総利益は前期に比べ8.2%減となりました。加えて、販売費及び一般管理費が前期よりも1.6%増加し、営業利益では前期比で33.7%減となりました。

これらの結果、当連結会計年度における売上高は、378億63百万円(前期比2.4%増)となりました。利益面におきましては、営業利益は11億8百万円(同33.7%減)、経常利益は7億57百万円(同44.4%減)及び親会社株主に帰属する当期純利益は5億22百万円(同37.3%減)となりました。

セグメント別業績

中古マンション再生流通事業
〔リノヴェックスマンション事業〕

当事業部門において、リノヴェックスマンションの販売件数が1,336件(前期比149件増)、平均販売価格が2,288万円(同3.5%減)となり、物件販売の売上高は305億70百万円(同8.6%増)となりました。また、マンションによる賃貸収入売上は1億78百万円(同0.5%減)、その他収入売上が18百万円(同17.2%増)となりました。

これらの結果、当事業部門における売上高は307億67百万円(同8.5%増)となり、営業利益は9億32百万円(同6.2%増)となりました。

その他不動産事業

当事業部門における物件販売の売上高は、不動産小口化商品「アセットシェアリング博多」が完売し、一棟もの商業ビル等の売却がありましたが、コロナ禍の影響により一部物件の販売を見送ったことにより、前期比30.3%減の42億69百万円となりました。また、その他不動産による賃貸収入売上は、取得したリースバック物件の増加等により9億56百万円(同11.8%増)、その他収入売上は、同業他社や個人向けのリノベーション内装事業の拡充等により18億70百万円(同13.7%増)となりました。

これらの結果、当事業部門の売上高は70億96百万円(同17.7%減)となり、営業利益は8億7百万円(同41.6%減)となりました。

今後の見通し

首都圏におけるマンション市場は、2016年以降4年連続で中古の成約件数が新築の供給戸数を上回って推移しております。今後も、新築マンションは、用地の高騰や建築費の高止まり等を主要因として供給が低水準に止まり、一方で、リノベーションした中古マンションは、新築の代替商品として中長期的にも需要の高まりが見込まれます。

今般の新型コロナウイルスの感染拡大により、当社グループ事業においても様々な影響をもたらしております。2020年5月期第4四半期(3月~5月)においては、中国からの内装資材の部品供給がストップし、加えて施工現場が一時休止したことで、内装工事期間が延びることとなりました。また、物件仕入・販売においては、自社営業に加え連携する不動産仲介会社の営業活動も一時見合わせとなる事態がありました。これらの状況は、2021年5月期に入りほぼ正常化してきております。しかしながら、足元の不動産市況においては、首都圏の中古マンションの成約件数が一時的に急激に落ち込むなど顕在化しており、当社においてもリノヴェックスマンションや一棟もの物件等の販売の需要が今後どのように推移するのか不透明な状況となっております。加えて、ホテルや京町家宿泊事業においては、訪日外国人が利用客の7割程度を占めていた施設もあり、海外からの入国規制が継続している状況下においては、コロナ禍以前の稼働状況に回復することは短期では難しいと考えております。

以上の状況により、2021年5月期の連結業績につきましては、新型コロナウイルス感染拡大による影響を現時点において合理的に算定することが困難なことから、業績予想を未定といたします。

今後、業績予想を算定することが可能となった段階において、速やかに開示いたします。